テレビで、伊勢海老の価格が高騰しているというニュースが放送されていました。

 不漁も原因のひとつだが、先日、日本中で話題になった食材偽装の問題が原因になっているのではないかという解説がされていました。
 偽装はもちろん悪いことですし、消費者との信頼を構築するためにもあってはならないことですが、その一方で、消費者側も適正な価格がどの程度なのかということには気を配っておくことが必要なのではないかと思います。
 あまりにも安すぎるという時には、必ずしも「嘘だ」と考えることは無いと思いますが、安い「理由」についてはきちんと考えてみることが必要でなのではないでしょうか。
 食材とは異なりますが、私も仕事の中で、情報システムの見積り価格に関して妥当なのかどうかを相談されることがよくあります。
 元々、ITベンダーとしてお客様に情報システムを提供する側だった自分が言うのもアレなのでが、IT業界というのは、あまり良くない習慣で(言い方を変えれば、まだまだ成熟していない)、情報システムの費用をシステムエンジニアやプログラマーの作業工数で見積もることが非常に多いのです。
 本来は、情報システムのユーザーは、提供された情報システムやサービスの「価値」に応じて費用を払うべきであって、提供側がどのような作業をしたかどうかは関係ないはずですし、費用対効果が見込めないのであれば、ベンダーの見積もり根拠(先程書いたように、その多くは人の作業工数)がどれだけしっかりしたものであっても、システム導入は見送るべきなのです。
 一方で、人が動けば、それだけお金がかかるというのも事実で、それが必要な作業であれば、お金もきちんと払う必要があります。しかし、実際には、無理にコストを削減しているような取引も結構見受けられ、ITベンダー側への無理な値引き要求から、品質が本当に保てるのかということが疑問になるような見積もりもあります。
 情報システムに限らず、何か商品やサービスの提供を受ける場合は「品質」、「コスト」、「納期」の3つをきちんと考えることが必要ですが、「納期」は守らなければならない、「コスト」も削減されるとなると、どうしても「品質」にしわ寄せが来るということを想像することは難しくないでしょう。
 最初に書いたような、食材偽装の問題と同じく、不当な安さには何か理由があるはずです。
 情報システムの場合は、食材とは違い、使い回しが可能なので、システムを提供するITベンダーのノウハウや、年々進化しているシステム構築の方法論などによってもコスト削減は可能でしょう。その辺りの「理由」が納得の行くものかどうかを見極めることが大切です。
 uid000001_201312170952460ea9c90b 一方で、無駄に高い費用を払いながら、もう一方で、必要なコストを削減しようとしているのは、おかしな話です。
 情報システムは目に見えないものだけに、費用の妥当性を検証するのは、なかなか難しいところがあるのですが、専門家を上手く活用して、無駄なく有効な情報システムを導入し、会社を強くしていって頂きたいと思います。
 会社経営の最適化というのは、人間のダイエットと同じようなもので、無駄な贅肉を減らしながらも、必要な筋肉まで落としてしまわないように適切な計画とコントロールが必要になります。場合によっては、トレーナーも必要になるでしょう。
 たまに、自分たちの会社がどのような状況になっているか、振り返ってみることも必要ですね。