3番めの利益モデルは「マルチコンポーネント利益モデル」です。

「ザ・プロフィット」の中では、以下の様な図で示されています。
マルチコンポーネント利益モデル
例として、コカ・コーラをあげて説明されています。

コカ・コーラの販売チャネルには、自動販売機、食料品店、レストラン等、さまざまなものがありますが、それぞれ、価格が大きく異なっています。ディスカウントショップなどでは、非常に安く売られていますが、自動販売機では決まった価格で売られていますし、レストラン等では更に高い価格で売られています。

このように、同じ商品でも売り方によって利益特性が大きく異なりますし、顧客側も価格に対する適応性が柔軟なため、同じ顧客でもさまざまな売り方に対応し得るということがわかります。

また、本の中では、ホテルの例も説明されています。ホテルにはシングルルーム、会議室、コンベンション会場など、さまざまなコンポーネントがありますが、同じような部屋でも価格と売り方はいろいろと考えられます。

「マルチコンポーネント」の「コンポーネント」というのは、チャネルや製品、サービスのことを表しています。つまり、一言で説明すると「マルチコンポーネント利益も出る」というのは、複数の製品、チャネルなどをうまく扱っている利益モデルということができるでしょう。ただし、製品ピラミッド利益モデルとの違いは、ターゲットとなる顧客が異なる製品・サービスの組み合わせで成り立つモデルであり、マルチコンポーネント利益モデルでは、同じ製品・サービスで異なる売り方・価格になっているというところです。

ところで、マーケティング戦略を考える際、4Pというフレームワークを用いられることがよくあります。

4Pというのは、「Product(製品)」、「Price(価格)」、「Place(チャネル)」、「Promotion(広告宣伝・販売促進)」の4つを表していますが、「マルチコンポーネント利益モデル」は、この中の「Product」を固定し、他の3つの要素(Price、Place、Promotion)の組み合わせによって、複数の売り方と価格を考えるモデルという整理をしてみると理解しやすいかもしれません。