ITCプロセスガイドライン Ver.4.0

ITコーディネータプロセスガイドライン Ver.4.0

副題は デジタル経営推進プロセスガイドライン です。 ITコーディネータ協会の公開情報では、2024年8月30日発行の現行版として案内されています。

Ver.4.0 は、従来の「IT経営推進」を中心にした整理から一歩進めて、デジタル経営をどう継続的に推進するか を中心に再構成されたガイドラインです。

Ver.4.0 の特徴

ITコーディネータ協会の改訂資料では、Ver.4.0 の主な特徴として次が挙げられています。

  • サイクルの概念を取り入れた反復型プロセス
  • ビジネスの成熟や組織学習を含めた企業の継続的成長の重視
  • 価値の創造と実現を前面に出した構成
  • 各プロセスを支える**デジタル経営共通基盤(CB)**の重視
  • 登場人物の役割の明確化
  • デジタル経営を成功に導く10の基本原則への整理

全体構造

Ver.4.0 では、全体を次の3つで捉えます。

  1. デジタル経営成長サイクル(C1)
  2. 価値実現サイクル(C2)
  3. デジタル経営共通基盤(CB)

この中で、作業プロセスは次の6つに整理されています。

  • P1: 変革・成長プロセス
  • P2: デジタル経営戦略プロセス
  • P3: デジタル経営実行計画プロセス
  • P4: IT開発・導入プロセス
  • P5: 価値提供・運用プロセス
  • P6: 提供価値検証プロセス

Ver.3.1 と比べると、戦略、開発、運用、検証を短いサイクルで反復する 考え方が明確になっています。

デジタル経営共通基盤(CB)

Ver.4.0 では、各サイクルとプロセスを支える共通基盤として次の5つのアクティビティが示されています。

  • CB-1: サイクルマネジメント
  • CB-2: コミュニケーション
  • CB-3: モニタリング&コントロール
  • CB-4: セキュリティ
  • CB-5: 組織学習

特に サイクルマネジメント、セキュリティ、組織学習 は Ver.4.0 で強く打ち出された要素です。

登場人物

Ver.4.0 では、役割が次の5つに整理されています。

  • 経営者
  • デジタル経営推進者
  • 開発リーダー
  • 運用リーダー
  • デジタル経営支援者

このうち デジタル経営推進者 は、デジタル経営の実質的な牽引役として位置づけられています。 ITコーディネータは、主として デジタル経営支援者 の立場で整理されています。

基本原則

Ver.4.0 では、基本原則が 51原則から10原則へ整理 されました。 現場で使いやすいように、メッセージを絞って分かりやすくした点が特徴です。

例:

  • 説明責任を果たす
  • 変化をチャンスに変える
  • 顧客価値を問い続ける
  • データとITを常に念頭に
  • 自前主義から共創へ
  • 人中心の持続的な成長へ
  • データ重視の意思決定へ

補足

ITコーディネータ協会の公開情報では、Ver.4.0 は 2025年度からケース研修・ITC試験に適用 されています。 旧版の Ver.3.1 は、従来の考え方を理解する参考資料として読むと整理しやすいです。

参考: