先日(2025.06.07)、私が所属している「日本経営士会 東北支部」の令和7年度定時報告会に参加してまいりました。
活動報告や今後の計画など、定例の内容が中心ではありましたが、その前に開催された「ブラッシュアップ研修会」で、少しだけお話しさせていただく機会がありました。

実は、私はITコーディネータとしての活動に加えて、「経営士」という資格も持っておりまして、日本経営士会にも籍を置いています。経営士というとあまり耳馴染みがないかもしれませんが、経営全般に関わる知見と実務経験を持ち、企業や組織の支援を行う専門家です。

今回、東北支部では昨年度末からようやくグループウェアを導入したのですが……案の定というべきか、なかなか定着していないという声が多く聞かれました。
そんな経緯から「使い方を説明してほしい」との依頼をいただいたのですが、使い方そのものを一から教えるというのもどうかと思い、今回は「学習する組織とグループウェア導入」というテーマでお話をさせていただくことにしました。

学習する組織」といえば、ピンと来る方もいらっしゃると思いますが、ピーター・センゲのあの有名な書籍をテーマにしています。
私自身、ここ1年ほど、支部内の活動を通じて「この組織、今どこに向かっているんだろう?」という感覚を持つ場面が少なくありませんでした。
目的やビジョンが曖昧になってしまっている組織というのは、営利・非営利を問わず、少なからず存在するものです。

今回の話では、センゲの理論に加え、ダニエル・キムの「成功循環モデル」や「GRPIモデル」にも触れながら、組織におけるビジョンの共有、役割と責任の明確化、プロセス設計、そして何よりもコミュニケーションの重要性についてお話ししました。

組織は外部環境の変化に晒され続けています。その中で、単にツールを導入するだけでは、根本的な課題の解決にはなりません。むしろ、グループウェアのようなツールは、組織が「学び合う体質」を持って初めて、その真価を発揮するのだと思います。

今回の研修会が、少しでも「このままでいいのか?」という問いを参加者の中に生み、変革のきっかけになってくれたなら、それだけで意味があったのではないかと感じています。

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