ITコーディネータとして独立してから既に7年目に突入し、法人化してからは、来週で丸2年になります。
今のところ、ほぼ100%、ITコーディネータとしての仕事で食べていけているのですが、今でも
「ITコーディネータでは食っていけないよ」
という意見を聞くことも少なくありません。
私の場合、たまたま自治体の仕事をベースでやらせていただき、その他にも民間の仕事、たまに講演や執筆などを行っているという感じで、ラッキーな面もあるのですが、それでも、一般的に言って、ITコーディネータが食っていけない資格であるとは思いません。
そもそも、取って即、仕事がワンサカ来るなんていう資格が今時あるのでしょうか?(笑)
今回は、以前、ちょっと考えていたことを改めてここに書いてみたいと思います。
遥か昔、人間がまだまだ文明に目覚めていない頃、人々が日々の糧を得るためには動物を狩ったり、木の実などを採集していたと思います。
狩猟・採集の時代です。
人は獲物を求め、土地を渡り歩き、獲物がいなくなれば、別の土地へと出かけていきました。何日も食べ物にありつけなかったこともあるでしょうし、大きな獲物が手に入らず、小さな動物やあまり美味しくない木の実などしか手に入らなかったこともあるでしょう。
また、獲物が大き過ぎたり、強過ぎたりして、手に入らなかったこともあるはずです。
ある人々は、協力し合って、大きな獲物、強い獲物を狩ることができるようになりました。
また、別の人々は、あまり獲物がいない土地を見捨て、別の豊かな土地へと旅立って行きます。
そして、時が経ち、人々は狩猟・採集の時代から、農耕・牧畜を学んでいきます。
土地を移ることなく、日々の食料を定期的に手に入れることができるようになりましたし、より美味しい食べ物を得るために、家畜や作物の品種改良を進めます。
毎日の作業は大変ですが、そこに喜びを見出すこともできます。
我々、ITコーディネータの仕事もそういった人類の歴史に学ぶことはできないでしょうか?
「不景気だからお客様がいない」
といって、やみくもにお客様を探し回っても、今の時代、そんなに簡単にお客様が見つかるわけではありません。
また、「地方は景気が悪いからお客様がいない」といって東京を中心とした大都市に仕事を探しに行くというのも今後、限度があるかもしれません(そういう意味で、東京は地方から見ると仕事がたくさんある『エデンの園』に見えるのかもしれません(笑))。
むしろ、我々のような仕事をしている人間こそ、これからは狩猟・採集の時代から、農耕・牧畜の時代へと移行しなければならないのではないでしょうか?
(お客様をエサみたいに書いてしまってスミマセン。あくまでも喩えということで)
- 小さな仕事しかしていない会社を支援して、継続的にコンサルティング依頼ができるような強い会社になれるように一緒に頑張っていく
- 仕事が出せるような大きな会社をあちこちに探しに行くのではなく、ビジネスチャンスを一緒に作り上げていく
- 新規事業を一緒に考え、共に成長していく
こんなことが、今の私の理想です。
単に、「仕事ください」とクライアントを探し回るのではなく、種を蒔き、日々の世話をしてその報酬をもらう。お客様を探す、紹介してもらうというより、お客様を作り上げていく、育てていくことができないかなぁなどと考えています。
…とはいっても、ITコーディネータ協会に対して、ITコーディネータという資格の認知度を上げていくような活動を期待しているのは確かなので、ITCA事務局の皆さん、頑張ってください。できる限り協力はします(笑)。