今、いろいろなところで「イノベーション」ということについて話題になることが多いです。
私が所属しているITコーディネータ協会という団体でも、この言葉がキーワードになっています。
先日、ネットでこのような記事を見つけました
「東大ベンチャーがグーグルの手に 突きつけられた日本の成長課題」
日本人もiPS細胞の研究をはじめとして、多くの独創的な研究などを行っていますが、なかなかイノベーションが起こりにくい国なのかもしれません。
個人的には、発想力や独創性などが他の国に劣っているとは思いませんが、物事に対する評価能力については、もう少し鍛えていっても良いのではないかという気がしています。
「出る杭は打たれる」などということわざがある通り、周りと横並びであることを好みがちであるという国民性・社会環境がせっかくのイノベーションの芽を潰してしまっているということはあるのかもしれませんね。
もちろん、今までと違うことをやるには勇気も必要ですし、資金も必要になってきます。
そして、何よりも、先を見通す「眼」が必要になってくることはいうまでもありません。
私は、以前からいろいろなところで、経営者(あるいは組織やプロジェクトの管理者)にとって、もっとも必要なスキルというのは「想像力」だということを言っています。
従業員や、プロジェクトメンバー、お客様などにとって、目の前に無いものは見えないのです。
だからこそ、リスクをあまり考えずに大胆になりますし、逆にリスクを恐れすぎて必要な行動をとれなくなってしまうのです。
経営者は、他の人には見えないものを見えるようにしてあげる必要があります。
そして、目の前に無いものであるからこそ、情報を集め、分析し、想像力の精度を上げていく必要があります。
話は変わりますが、楽天の田中投手がヤンキースに決まりましたね。
野球選手も、もちろん一般人に比べてすごい身体能力はありますが、それに加えて、様々な「読み」によってプレイをしているのだと思います。
フライになった打球を捕球するのも、バッターが打った時の打球の方向、角度、速さなどから落下地点を想像しているでしょうし、当然、その情報量(視覚だけではなく、打音や風の向きなどの肌感覚など)が多い方が正確に落下地点を予測できるでしょうし、それまで培ってきた「経験」によっても予測は変わってくることと思います。
経営者も同じように、これまでの経験、社会情勢や顧客データなどの外部データなどから、さまざまな可能性を考え、予測していって、従業員やお客様に具体的な提案をしたり、自身の行動を決定していくことが重要ではないでしょうか。