online analytical processing / 【オンライン分析処理 / 多次元分析処理】
エンドユーザーが直接データベースの検索・集計を行い、その中から問題点や課題を発見する分析型アプリケーションの概念、あるいはそのためのシステムもしくはツールのこと。
OLAPの概念は、1993年にIBMサンノゼ研究所のエドガー・F・コッド(E.F.Codd)博士により提唱された「12のルール」に基づいている(その後の追加により、最新版は18のルールになっている)。
- 多次元的概念ビュー
- 透過性
- アクセシビリティ
- 一貫したレポーティングの性能
- クライアント/サーバ・アーキテクチャ
- 次元の一般性
- 動的スパース行列処理
- マルチユーザーのサポート
- 制約のない次元間の演算処理
- 直感的データ操作
- 柔軟性のあるレポーティング
- 制限のない次元や集約レベル
OLAPによる多次元分析は、例えばある会社の販売実績であるならば、「地域別」「製品別」「月別」などの軸を設定し、“地域ごとの製品販売実績”、“製品ごとの地域別販売実績”というように軸を入れ替えて比較する(ダイス)、「地域別」「製品別」を固定して「月別」の推移を比較する(スライス)、ある地域におけるある商品の販売を月別ではなく、さらに細かな日別のデータを表示する(ドリルダウン)などの操作を繰り返すことで行われる。
月に1回、決まった形でレポートが作られるといったような静的な情報システムではなく、分析が必要だと考えているエンドユーザー自身が試行錯誤しながら、直接データをダイナミックに操作する点が、それ以前の意思決定支援システム(DSS)と異なる。
OLAPは
- ROLAP … リレーショナル・データベースを利用
- MOLAP … 多次元データベースを利用
に大別される。
また、それら2つの特徴を併せ持つハイブリッド型の製品も存在する。