Process Classification Framework by American Productivity & Quality Center
企業の業務プロセスと活動を体系化したモデル
ビジネスプロセスの構造は上位モデルと下位モデルからなる。
上位ビジネスプロセスモデル
APQC上位ビジネスプロセスモデルは、企業の業務とそのプロセスを基幹業務プロセスと支援業務プロセスに分けてまとめたフレームワークである。
基幹業務プロセスを7つ、支援業務プロセスを6プロセスに分けてまとめている。
基幹プロセス
- 市場の顧客の理解
- 顧客ニーズ及びウォンツの決定
- 顧客満足度の測定
- 市場または顧客の期待の変化のモニター
- ビジョンの策定と戦略の立案
- 外部環境のモニター
- ビジネスコンセプトと組織戦略の定義
- 単位組織間の関係及び組織構造の設計
- 組織の検討と設計
- 製品及びサービスの設計
- 新製品/サービスコンセプト作りと計測
- プロトタイプの設計、施策及び評価
- 既存製品/サービスの組織化
- 新規または改定した製品/サービスの有効性のテスト
- 生産の準備
- 新製品/サービス開発プロセスの管理
- マーケティングと販売
- 新製品/サービスの顧客セグメントへのマーケティング
- 顧客注文の処理
- 製造組織での生産と納品
- 必要資源の計画と確保
- リソースの製品への転換
- 製品出荷
- 生産、出荷プロセスの管理
- サービス業における生産と出荷
- 必要資源の計画と確保
- 人材とスキル開発
- 顧客へのサービス提供
- サービス品質の保証
- 代金請求および顧客サービス
- 顧客への請求
- アフターサービスの提供
- 顧客問い合わせへの対応
支援プロセス
- 人材の開発と管理
- 人材戦略の策定
- 戦略の現場への展開
- 人材配置管理
- 人材教育・訓練・開発
- 従業員の実績、報奨、貢献、認識の管理
- 従業員の満足度の保障
- 従業員の意思決定への参画を保障
- 労使関係管理
- 人材情報システムの情報
- 情報資源管理
- 情報資源管理の計画
- 事業サポートシステムの開発と展開
- システムのセキュリティとその管理の導入
- 情報の蓄積と検索の権利
- 設備とネットワークオペレーションの管理
- 情報とサービスの管理
- 情報教養とコミュニケーションの促進
- 情報の質の評価と監査
- 財務管理および有形資産管理
- 財産管理
- 財務会計取引の処理
- 会計報告
- 内部監査の実施
- 税務処理
- 有形資産の管理
- 環境管理プログラムの管理
- 環境管理の策定
- 規制遵守の確認
- 従業員の教育訓練
- 汚染保全プログラムの実施
- 環境回復プログラムの実施
- 非常事態対応プログラムの実施
- 政府機関、一般消費者への対応
- 資源の獲得/破壊に関する管理
- 環境に関する情報システムの開発と管理
- 環境管理に関するプログラムのモニター
- 渉外管理
- 株主との意思の疎通
- 政府・官庁関係対応
- 債務者との関係構築
- 一般消費者との関係構築
- 取締役会との対応
- 地域共同体との関係構築
- 法律及び倫理的問題への対応
- 改善と改革の管理
- 組織の業績測定
- 品質管理の実施
- ベンチマーキングの実施
- プロセスとシステムの改善
- TQMの実績
下位ビジネスプロセスモデル
下位ビジネスプロセスモデルは、上位ビジネスプロセスモデルの詳細プロセス(あるいは活動)への展開になる。
基幹業務ビジネスプロセスは92の詳細プロセスへ、支援業務ビジネスプロセスは123の詳細プロセスへと展開される。
APQCモデルは、業務分析時、BPR実施時のベンチマークとして使用され、
- 業務機能不足
- あるべき姿の業務プロセス整備
等のリファレンスモデルとなる。
※外部リンク
APQC