成熟度モデルには、クロスビーの組織マネジメントレベル成熟度モデルと組織の能力成熟度モデルとしてのCMM(Capability Maturity Model)がある。
ITCA(ITコーディネータ協会)では、これらのモデルをベースにして経営成熟度モデルを策定している。
企業が経営改革や新システム導入を図る際に、現在の成熟度レベルとかけ離れた高い改革を目指しても組織や機能が追従できずに失敗してしまう場合が多い。つまり、あらゆる改革において、現在の成熟度を踏まえた上で、適切なレベルの目標を設定することが必要となる。
経営成熟度の5つの段階
経営成熟度モデルでは、「全く成熟度への仕組みや意識すらない」というレベル0を除いた5段階のレベルを定義している。
- レベル0 (存在しない)
- 組織プロセスの欠如
- 組織が課題の認識すらない
- レベル1 (初期段階)
- 組織が課題のあることを認識
- 標準化プロセスは存在しないが、必要に応じ個別対応
- レベル2 (反復実施段階)
- 同じタスクで似た手順を他の人が真似る
- 標準手順も正式な研修も無い
- 責任はまだ個人のレベルにある
- レベル3 (定義された段階)
- 手順は標準化され文書化されている
- プロセス対策は個人レベルだが、鉄時は規則として遵守されている
- レベル4 (管理された段階)
- プロセスの機能をツールと手順に従って監視と測定が可能
- 継続的なプロセスの改善と改定
- レベル5 (最適化した段階)
- 継続した改善によりプロセスがベストプラクティスに達している
ITCAでは、ビジネスエクセレンスモデルによって、成熟度を判定する経営項目を定義している。