「発明的問題解決の理論」
“Theory of Inventive Problem Solving (TIPS)”のロシア語の頭文字
ロシア語では
Теория ティオリア(理論)
Решеня リシェニア(解決)
Изобретательских イズブレタチェルスキフ(発明)
Задач ザダチェ(問題)
となる。
-
発明の研究から導いた原理・定石の体系
-
科学的な創造の方法論
-
創造的問題解決の道具
である。
トレードオフではなく、ブレイクスルーを目指すところに特徴がある。
TRIZの特徴として類比思考があり、図に表すと下のようになる。
通常、問題解決をしようとする場合、ある問題に対して、様々な試行錯誤を行い、革新的解決策に至る(図の下の矢印)。しかし、TRIZでは、一旦、問題の抽象化を行い(図の左下から左上に行く矢印)、問題を定義しなおす。そして、その一般的になった問題に対して過去の解決事例から一般的解決策を検索する(図の上の矢印)。最後に、過去の一般的解決策を現実の問題に再変換し、革新的解決策に至るという手順を踏む。
TRIZでは、このように、一旦、問題を抽象化することにより、過去の解決策のリファレンスから現実の問題解決をするということで、闇雲に試行錯誤を重ねることなく、問題を解決することができるというのが、他の問題解決法に比べて優れた点と言える。
TRIZでは、40の発明原理が用意されており、問題解決・発明のヒントとして使うことができます。
以下に40の発明原理について記述しておきます。
- 分割原理(Segmentation)
- 分離原理(Taking out)
- 局所性質原理(Local quality)
- 非対称原理(Asymmetry)
- 組み合わせ原理(Merging)
- 汎用性原理(Universality)
- 入れ子原理(”Nested Doll”)
- つりあい原理(Anti-weight)
- 先取り反作用原理(Preliminary anti-action)
- 先取り作用原理(Preliminary action)
- 事前保護原理(Cushion in advance)
- 等ポテンシャル原理(Equipotentiality)
- 逆発想原理(Inversion)
- 曲面原理(Spheroidality ? Curvature)
- ダイナミック性原理(Dynamics)
- アバウト原理(Partial or excessive actions)
- 他次元移行原理(Moving to a new dimension)
- 機械的振動原理(Mechanical vibration)
- 周期的作用原理(Periodic action)
- 連続性原理(Continuity of useful action)
- 高速実行原理(Skipping)
- ‘災い転じて福となす’の原理(”Blessing in disguise” or “Turn Lemons into Lemonade”)
- フィードバック原理(Feedback)
- 仲介原理(Intermediary)
- セルフサービス原理(Self-service)
- 代替原理(Copying)
- ‘高価な長寿命より安価な短寿命’の原理(Cheap short-living objects)
- 機械的システム代替原理(Mechanics substitution)
- 流体利用原理(Pneumatics and hydraulics)
- 薄膜利用原理(Flexible shells and thin films)
- 多孔質利用原理(Porous materials)
- 変色利用原理(Color changes)
- 均質性原理(Homogeneity)
- 排除/再生原理(Discarding and recovering)
- パラメータ原理(Parameter changes)
- 相変化原理(Phase transitions)
- 熱膨張原理(Thermal expansion)
- 高濃度酸素利用原理(Strong oxidants)
- 不活性雰囲気利用原理(Inert atmosphere)
- 複合材料原理(Composite materials)